「冷蔵、チルド、冷凍」の上手な使い分け方

一般的には味や風味において冷凍保存よりチルドや冷蔵品の方が良いという認識が浸透していますが、実際はどうなんでしょうか。
実は冷蔵、冷凍どちらが良いかはそのお肉の状態や環境によって大きく変わります。
魚は「鮮度が命」という言葉がありますが、お肉に関しましては少し事情が違います。
今回はその辺りを深堀りしてご説明していこうと思います。

低温保存の必要性について

「そもそも、どうして生鮮食品は低温で保存しなければならないのか。」
それは常温で放置していると食品に対して「腐敗」が起きてしまうからです。
腐敗、つまり腐ってしまうのは食品内の細菌が活動し増殖することで食品の成分を分解、発酵させる細菌の働きが原因です。
腐敗が起こると異臭、粘性、カビの発生など様々な品質低下の現象が発生してしまいます。その結果、食中毒を引き起こすリスクが高くなります。
しかし低温で保存することによって細菌の活動は鈍くなり、腐敗の進行を遅くすることができます。
よって生鮮食品の保存は、冷蔵庫や冷凍庫を利用することが不可欠となります。

3つの低温度帯の使い分け方

一般的に、低温度帯は「冷蔵、チルド、冷凍」の3種類に細分化されます。
前提として、細菌は10℃以下で増殖が遅くなり、マイナス15℃以下で活動を停止します。
これを踏まえまして、3つの温度帯は以下のように使い分けましょう。

①冷蔵:3~10℃
食品を凍らせない程度の低温で冷却保存します。
飲料など凍らせずに低温で保存したいもの、短時間のみ保存するものに適しています。
《適した食品:飲料、調理済み食品、調味料、卵など》

②チルド:0℃前後
凍らないギリギリの温度帯。
冷蔵保存よりも食品の発酵や熟成を遅らせることができます。
生鮮食品の短期保存、発酵が進みやすい食品の保存に適しています。
お肉においては柔らかく、旨みを増幅させるための熟成にも適しています。
《適した食品:生鮮食品(短期保存)、発酵食品、乳製品など》

③冷凍:マイナス18℃以下
食品を冷凍で保存した場合、細菌は活動を完全に停止させて増殖しなくなります。
そのため生鮮食品においてはチルド帯よりも長期の保存が可能となります。
《適した食品:生鮮食品(長期保存)、調理用冷凍食品、アイスクリーム類など》

こう見るとお肉の保存に関しましては、冷蔵はあまり向いていないことが分かりますね。
ただし、お肉を解凍する際は冷蔵の温度帯に置くことで品質を保ちながら緩やかに解凍することができます。
また、味の劣化を防ぐためにもチルドで保存したお肉は2~3日以内に、冷凍保存でも2週間~1か月以内には消費するようにしましょう。

保管温度帯とお肉の関係性

【保管温度帯と赤身肉の熟成について】
一般的な畜肉はと殺後すぐに死後硬直が始まり、その後時間と共に緩やかに肉質が柔らかくなり旨みが増していきます。
この期間が「お肉の熟成期間」となります。
よって一般のお肉に関しましては新鮮なものより、ある程度時間が経った方が美味しいことも。
赤身肉はその傾向が顕著で、鮮度が良すぎると肉質が硬かったり、旨みが充分に引き出せていない場合があります。


【保管温度帯とラム肉の特徴について】
羊肉(ラム肉)は他の畜種よりも死後硬直が緩やかです。
そのため、他の畜肉と比べて熟成をしなくても美味しくお召し上がり頂くことが可能です。
ただし、ラム肉で気を付けなければいけないのは「臭い」。
特有の臭いが苦手で、ラムやマトンが食べられなくなったことがある方もいらっしゃると思います。
その原因としまして保存方法が挙げられます。
ラムは冷蔵やチルドで長期間保管すると臭いが強くなってきます。
これはかつて日本で流通していたラムの臭いが強かった原因のひとつではないかと考えられています。

Eydísのアイスランドラムは生産地のアイスランドで、と殺後すぐに冷凍されてそのまま日本へ運ばれて来ます。
品種や生育環境が良いのもありますが、そのような製造上の工夫で品質を上げる努力をしているんですね。


いかがでしたでしょうか?
肉の低温保存は温度帯によって色々なメリット、デメリットがあるため、状況によって使い分けることが大事です。
Eydísのお肉は殆ど冷凍で販売しておりますが、それぞれのお肉の特徴を把握した上で様々な工夫が施されてあります。
3つの温度帯を上手に使い分けて、食材を適切に保存しましょう。


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