冬の伝統行事【ソーラブロート(Þorrablót)】

アイスランドでは、冬の祝宴『ソーラブロート(Þorrablót)』という伝統行事があります。この期間、アイスランドならではのユニークなご馳走が食べられることで有名。
今回は、そんな『ソーラブロート(Þorrablót)』について紹介します!
Frá Þorrablóti Stjörnunnar 2011. Ernir Eyjólfsson
via:https://www.mbl.is/frettir/innlent/2022/01/05/thorrablot_ithrottafelaganna_i_lausu_lofti/

 

アイスランドには、北欧神話やアイスランド・サガ(saga)、ヴァイキングがルーツにある文化が多くあります。

サガとは、ヴァイキングによるアイスランド植民前後の話や、定住後の出来事について年代記風に記した散文作品


1月中旬から2月中旬までの期間を、アイスランドの旧暦では「ソーリ(Þorri)」と呼び、この名前もサガに出てくる登場人物名からきています。

そして、ソーリの時期に行われる祝宴が『ソーラブロート(Þorrablót)』。元々ソーリに生け贄を捧げる祭儀でした。
現代でも、ソーラブロートでは「ソーラマトゥル(Þorramatur)」(訳:ソーリの食べ物)と呼ばれるとアイスランドならではの食材を食べます。


 

<ソーラマトゥル(Þorramatur)の料理>

●スヴィズ(Svið)
ヒツジの頭部を茹でたもの。

●スヴィザスルタ (Sviðasulta)
前述のスヴィズのコンフィ。

●スュールサジル・フリューツプンガル (Súrsaðir hrútspungar)
ヒツジの陰嚢(睾丸を含む)を熟成させたもの。

●リフラルピールサ(Lifrarpylsa)
ヒツジのレバーで作るソーセージ。

●ケーストゥル・ハウカール (Kæstur hákarl)
発酵させたサメの肉。

●ブロウズミョール (Blóðmör)
一種のブラッドソーセージ。リフラルピールサと同じ製法で作られるが、血液が入っている。

●ハルズフィスクル (Harðfiskur)
叩いて柔らかくした魚の干物。

●ハンギキョット (Hangikjot)
子ヒツジの脚を燻したもの。

●ルンダバッギ (Lundabaggi)
脂肪の多いヒツジのともばら肉を巻いて乳清に浸けたもの。

●セルシュレイファル (Selshreifar)
アザラシもしくはオットセイの足ひれ。アザラシ等を料理の提供者自身が捕獲した場合のみ供される。

●ルグブロイス (Rúgbrauð)
アイスランドの昔ながらのライ麦パン。

●カルトョフルスタッパ (Kartöflustappa)
マッシュポテト。

●ローフスタッパ(Rófustappa)
マッシュしたルタバガ(かぶのような野菜)。


特にスヴィズ(Svið)などの羊を使ったものとケーストゥル・ハウカー(発酵させたサメ肉)はソーラブロートならではの食材。それ以外は、ソーリ以外でも一般的に食べられています。

ただ、ルンダバッギ (Lundabaggi)やセルシュレイファル (Selshreifar)は、最近ではあまり手に入らない食材になりつつあるそうです。

今回、ご紹介したソーラマトゥルは、なかなか日本では馴染みのない食材が並び、驚くものが多くあります。
アイスランド出身のスタッフと話したところ、スヴィズ(Svið)は羊の頭が丸ごと使われていて目玉まで食べるので、子どもの頃は抵抗があったそうです。
また当時、彼のおばあさんが「美味しいところなのに勿体ない」と当たり前にフォークでさして食べていた光景が今も鮮明な記憶として残っていると教えてくれました(笑)

スヴィズ(Svið)は、Youtubeで検索すると実際に調理したり食べている動画など出てくるので、気になる方はチェックしてみてください。刺激の強い映像なのでご注意を。
エイディースでもいつか販売するかも?!

 


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